チューリーでのこと

大学、ビザの手続きや日常のことなど。備忘録も兼ねた日記です。 カフェやレストラン開拓は苦手。お店情報はあまりありません。

58. 秋から冬にかけての争奪戦(広告と保険の話)

11月半ばから、あからさまにクリスマスの色が濃くなってきました。

 

スーパーマーケットにはクリスマスの飾りを付けたお菓子やおもちゃが並び、プレゼントのカタログも無料配布されています。ヨーロッパでは、親戚皆にクリスマスプレゼントを買うので、11月から買い物の準備をする人も多いんです。

アメリカ文化だった「ブラックフライデー」なるものが、数年前からスイスにも登場し始めました。YouTubeやテレビのCMを見ていると、「11月最後の金曜日=ブラックフライデー=買い物の日」とイメージ付けるような表現がどんどん増えています。クリスマス前の購買意欲を高める戦略でしょうか。セールの文字が目立つ…。

 

実は、私は広告合戦が好きじゃない。

東京にいたころは、毎日広告の渦に巻き込まれて凄く憂鬱でした。目からも耳からも、街を歩けば広告ばかり。だから、郊外とか(市場が小さくて広告が少ない)チューリヒが好きなんですけど。

この季節だけは例外のようです。

個人的には、ブラックフライデーが浸透しないように祈っています。

あと、研究目的で広告をじっくり見るのは嫌いじゃありません。

 

この時期、戦場になるのは消費市場だけではありません。

保険会社も、顧客争奪戦を繰り広げるのです。

(だから、秋から冬にかけて保険会社の広告も増える…涙)

 

 

新学期が始まった9月の大学構内にも、保険のポスターがびっちり貼ってありました。よく行く大学のスポーツセンターにも。ドアや壁に広告。

争奪戦の時期が終わるので、最近は撤去されていっていますけど。

 

なぜ、保険会社が秋から冬前にかけて広告合戦なのか。それは、スイスの公的健康保険は基本的に1月1日~12月31日の1年契約だからです。そして公的保険の会社を変える場合、11月末までに契約書を新しい保険会社必着で送らなければいけません。

(プレミア料金や保険プランによっては、年の途中でも保険会社を変えることができます)

 

そのため、この時期にいろいろな保険会社が「保険の見直ししませんか?うちに来ませんか?」と広告を打ち出しています。

 

顧客争奪は激しく、保険会社によっては「来年からうちと契約してくれるなら、契約変更の手続きをすべて引き受けます」とアピールするところも多いです。

たとえば保険をA社からB社に変更したいとき、まずB社に契約の書類を送ります。すると、査定後にB社がA社に連絡して、解約手続きを行ってくれるという。忙しい消費者にとって便利なサービスなんです。手紙一通送るだけで、2社の解約と契約が完了しますから。

 

私は去年、学生用の保険から一般の保険に乗り換えました。

今年は、そのままで行こうと思います。少し保険料の比較などをしたのですが、今よりメリットが大きいプランが無かったので。

 

クリスマスが終わるまでは、チューリヒでも広告とセール合戦が続くでしょう。それでも東京よりは落ち着いているので、せっかくのクリスマスを楽しみたいです。

 

 

zuerilife.hatenadiary.jp