108. 引っ越しの季節(No.3 家賃の価格をチェック編)
引っ越しに関するメモ。
No.3では賃貸物件の値段について、まとめておきたいと思います。
引っ越しに関する他テーマ ↓↓
借主が変わるタイミングで、家賃値上げ
入居者が変わるとき、リノベーションをする大家さん・不動産も多いですよね。
水回りを新しくしたり、フローリングを張り替えたり、内装をがらりと変えてモダンな部屋にしたり…。リノベーションをしたら、その後の家賃は高くなります。なぜなら、リノベをしたことで物件の価値が変わりますし、貸主は費用の回収をする権利もあるはずなので。
ただ、リノベーションをしない場合でも、借主が変わるときに家賃の値上げがあるんです。
それが、理由なき最大10%の値上げ!
詳しい理由はちょっとよく分りません(調べるの面倒だったりする)。でも聞いた話では、銀行の利子や不動産&土地の価値が変わったりとか何とかで、10%までならリノベなしでも家賃値上げOKだと…。
それなら、入居者が変わるたびに家賃が上がっていくのは必須。チューリヒの賃貸物件は高くなるばかりなわけです。不動産バブルに歯止めがかからず、「古くてリノベもされていないのに家賃だけが高い」みたいな物件ばかり(泣
ちなみに…
最近は、郊外に新築の家がたくさんできています。テレワーク促進の影響もあってか、「街の中心部に住む必要がない」と思う人も増えました。でも今の時点では、この流れがチューリヒ市内の物件価格に影響しているとは思えません。
アパートを借りるとき、リノベーションをしたかどうかは確認するべきですね。もし清掃・壁&床などの補修だけなら、家賃の値上げ率をチェックしなければいけません。
値上げ率のチェック方法
大家さん・不動産は、借主から依頼があった場合に前入居者の家賃と管理費を公開する義務があります。家賃証明書(?)は街や州のお墨付き手紙で、かなりフォーマルな書類です。
書類請求のタイミング ↓↓
まず内見をしたあと、物件に応募しますよね。運良く物件を借りれることになったら、(できれば)契約書にサインする前に前入居者の家賃詳細を請求しましょう。
①以前の家賃と比較
②Nebenkosten(管理費)も、以前と同じか確認
管理費を抜いた純粋な家賃で10%以上の値上げがあった場合、貸主に値下げさせなければいけません! このようなトラブルは、できれば契約前に解決しておきたいですが、「サインしちゃったよ ><;」のあとでも、30日以内なら手続き可能です。
そして管理費の値上げがあった場合も手続きが必要…。新入居者だけでなく、アパート全室が自分と同じ値段を払っているのか、ご近所さんや貸主に問い合わせてチェックします。
こういう時には、ご近所付き合いが大事^^;
参考までに ↓↓
https://www.comparis.ch/immobilien/mietrecht/mietzinserhoehung-nach-mieterwechsel
Mieterinnen- & Mieterverband - Anfangsmietzins
入居者がコロコロ変わるほうがいい⁉
物件選びに関して、私は「この部屋に5年以上住みたいか」というのを基準にします。気に入った物件には長く住みたいし、どんどん「自分の家」感が出てくるのが心地いいんですよねw
だから、物件に応募するときのメールには「私たちは何年でも、長くこの家に住みたい」という一言を入れています。入居者が安定している&空き家が無いというのは、大家さん・不動産に対しても大きなメリットだと思っていたので、「長く暮らせる家を探している」アピールは、有効なはずでした。
……そう信じていました。
でも、住人が入れ替わるたびに理由もなく10%家賃を値上げできるなら、どうでしょう。
「長く住んでくれる人」は大家さん・不動産にとって、必ずしも喜ばしいことではないのかもしれません。「住人が頻繁に入れ替わってくれた方が都合がいい」と考える人も少なくないのでは…?
もちろん、家賃を上げすぎると借り手が見つかりづらいです。値上げのバランスは、市場の様子を見ながらでしょう。やみくもに値上げ祭りされても、困ります。
とはいえ、全体的に家賃上昇と物件不足が止まらないチューリヒ。入居者交代のタイミングにちょっと値上げしたところで、借りたい人は山ほどいるのです。「大家さん・不動産に優しく、借り手に意地悪なスイスだな」と思わずにはいられません。
Nebenkostenの計算方法
Nebenkostenとは、管理費(共益費とも言うの?)のこと。アパートの清掃、管理会社や修理屋への保険&費用、エレベーターの電気代などなど…。多くの細々したものが含まれます。
家賃に対してのNebenkostenは、そんなに高くないはずです。ただ、請求のされ方が2つに分かれるので、軽く覚え書しておきたいと思います。
PauschalとAkontoの2種類
Pauschalというのは、「全部込みの値段」
上にも書いたように、共用部の電気代・清掃費用・管理会社が加入している保険代などです。エレベーターとか、共用の庭に水栓があるとか…。物件によって様々なコストがありますよね。
この費用については、前入居者の家賃証明書に書かれている数字と同じか確認すべしですね。また、大家さん・不動産は、Pauschalに何が含まれるか、事細かく明記する義務があります。内訳が不明な場合、問い合わせるのが吉かも。
話が逸れるけど…
Pauschalには時々、「テレビのアンテナ(ネット?)/固定電話の回線代」とかが含まれています。「うちにテレビ無いし、固定電話って何?」っていう人は、この費用を割り引いてもらいましょう。固定電話の回線を閉じるには、専門業者に依頼する必要がありますが、この費用は貸主に請求されますのでご安心を。
さて、話はAkontoの方に移ります。
Akontoというのは、「使った分だけ自分で払う」
部屋の電気代と水道代は、必ずAkonto請求です
電気代(Stromtarif)と水道代(Wassertarif)は、アパートの部屋ごとにメーターが付いています。うちの場合は、倉庫がある地下の部屋にメーターが付いていて、定期的に業者が数値をチェックしに来ます。
ちなみに、電気は時間によって値段が変わるんです。みんなが電気を使う時間は高く(Hochtarif)、それ以外の時間は少し安くなります(Niedertarif)。
電気代は、エネルギー会社に定額で払うことも。その場合は、使用料に応じて後から返金や追加請求のお知らせが届きます。
そして、電気をどの会社から買うかは、個人の判断で決められる! これ重要です。
多くの人は、なんとなくewzにしていると思います。「大手企業だし、とりあえず間違いないよね?」みたいな。でも、電気の価格は常に変動します。定期的に比較してみると、他企業の方がサービスが良かったり、安かったりするかもしれません。
万が一、賃貸の契約書に「電気は〇〇会社から購入すること」という文言を見つけた場合。弁護士保険に電話して、文言は無視です。電気会社は、自分で決めて契約できます。
だらだらと書いてたら、とっても長くなってしまいました。以上、家賃と管理費のメモでした(笑
あとで思い出したことがあれば、また追加していきます~。