チューリーでのこと

大学、ビザの手続きや日常のことなど。備忘録も兼ねた日記です。 カフェやレストラン開拓は苦手。お店情報はあまりありません。

115. 日本からの海外送金は、難易度ウルトラC

 

海外送金できますか?

 

日本の銀行口座に、自分の預金がいくらかあります。それを、スイスにある自分の銀行口座へ移したい…。

これって、何の不思議も無ければ、不正を疑う余地も無いと思うんです。普通なら、「あっそう。すれば?」ていうだけの話ですよね。

それが出来ないのが、日本! なぜ? 数年前は、できたのに。
銀行員さんの話によると、金融政策が変わって海外送金の “審査” が厳しくなったのだとか。いろいろな書類と登録が必要なうえに、私の個人的状況も重なって、超絶面倒なことになってしまったんです。

 

罠① 住民票を抜いちゃった

 

私がスイスに引っ越したのは、マイナンバーが配られた後。マイナンバーを持っていながら、住民票を抜きました。日本に、健康保険や年金を払う必要が無いと思ったからです。日本の携帯番号もありませんし、実家も引っ越しをしました。
その結果…

マイナンバー:表記されている住所は、私の住所でもなければ、実家の住所でもない。

銀行口座:私の名義。実家の新住所。母の携帯番号。

という、結構ややこしい事になっているのです。

海外送金をする際、銀行口座とマイナンバーを紐づけなければいけません。国内では、マイナンバーを登録せずとも不便なく利用できますが、海外送金にはマイナンバーが必須。しかし私の場合、銀行口座とは住所が違うために、銀行員に怪しまれる&マイナンバー登録できない状況。
口座の住所をマイナンバーに合わせても、連絡先や万が一の事を考えると、やっぱり不都合です。

 

罠② 手数料の不透明さ

 

これは、今に始まったことではないんですが…。

海外送金するときって、経由銀行がそれぞれ手数料を取っていきますよね。それはもう、好き勝手に引っこ抜かれるわけです。銀行員に手数料の総額を聞いても、「分からないですねぇ」の一言。送金したい額の3分の1くらい、手数料で取られたこともあります。

今の時代、手数料が初めから分かっていないなんて、詐欺みたいなものだと、個人的には思うのですが…。

 

罠③ 居住地は海外

 

日本の銀行は、日本に居住している人だけが口座を持てる仕組みです(基本的に)。「日本の住民票はある。でも、拠点は海外」という人は、サービスの利用はできない…という(一応)ルールです。

「そんなの、馬鹿正直に教える必要ないじゃん? 日本に住んでるって言っちゃえばいいじゃん?」

なんですけど…
私のやりたかった送金は、「日本の私の口座 → 海外の私の口座」ということで。銀行員さんに、「あ、海外に口座をお持ちなんですか? 今はどちらにお住まいなんですか?」などといろいろ聞かれてしまいました(泣 ここで下手なウソつくと、後々面倒です。自分で詰みます。そこらへんは、銀行員さんの中にもプロがいるなと思いました。

で、海外拠点だということが分かると、もう海外送金なんて不可能です。「すみませ~ん。海外にお住まいとのことで、送金は承っておりません~。」の一点張り。“自分の口座から自分の口座へ、合法的に送金する” なぜできないんだろう?
サービルの利用ができないということで、口座凍結されてしまうのではないか⁉ とか考えて、凄くハラハラしましたが、日本国内での利用は、引き続き問題ありませんでした。

 

もう、この時点で面倒くさすぎる

 

あれもダメ、これもダメ

 

いろいろ試してみました。

自分の口座から、海外にある夫の口座へ。海外に口座を持ちたいので住所を借りてるだけ。などなど…。

本当にシンプルな取引がしたいのに、悪いことをしている気分になるのは、なぜでしょうか? こうやって、罪悪感を感じさせるのが、日本のやり方か?

結局は、海外のオンラインバンクを利用しての送金。そして、現金持ち出し。という決着になりました。本当に日本の制度は意味不明。
不正行為を取り締まりたいのは分かるけど、なんか違う方向に行ってないか? 銀行員さんも、「制度が変わってから、海外送金される方は本当に少なくなりました」って言ってた。そりゃそうだ。面倒だもん。

日本独自ルールが多い&強いので、イライラしてしまいました。次に帰国するときは、こういうことが無いといいなあ~